D.C. 〜ダ・カーポ〜

前作『水夏』より約1年。待ちに待った新作の登場です。
昨年12月に『アルキメデスのおくりもの』で先行シナリオが発表されましたけど、あんまり気にしなくてもOKです。
重大な問題には発展はしません。アレはアレで別物と考えてもいいでしょう。
!!注意!!
下のほうに
ネタバレし過ぎの攻略ヒントネタバレし過ぎの超主観的感想を掲載してますのでご注意あれ。

そんなのどうでもいい!というかたはちゃんとした(笑)攻略チャートをどうぞ。

ストーリー
間近に卒業を控えた主人公朝倉純一の、卒業前後の2か月ぐらいが話の中心になります。
この純一君、なににつけても「かったりぃ〜」ばっかりでやる気がありません。それでも世話焼き妹(ぢつは義妹)の“音夢”や、悪友の“杉並”、クラスメートの“水越眞子”などとそれなりの学園生活をすごしています。
しかし彼には不思議な力があります。
ひとつは“人の夢を見させられる”こと。決して自分意思で見ることはできず、誰とも知らぬ他人の夢を毎夜見させられます。
そしてもう一つは“和菓子産み”。手のひらにイメージしたお菓子(和菓子限定)を何もないところから作り出すことができます。ただカロリーだけはしっかり消費するようなので、自分で造って自分で食べても意味がないそうな。
そんな不思議な力を持つ純一が、ある日不思議な夢を見ます。
6年前渡米し、別れた幼なじみの従妹“芳乃さくら”が夢にでてくるのです。
それからまもなくさくらは彼の元に本当に同級生として現れます。別れたあの日と全く同じ姿で。
そこから彼の周りには様々な出会いや出来事が舞い込んでくるようになります。
でも純一君のこの口癖は変わりません。「かったりぃ〜」
どこまで行ってもやる気無し?

システム
基本的には2月23日から3月6日までが、毎日昼休みと午後の計2回のマップ選択型。
それ以降は5月初旬までがヒロイン別パートとなります。
選択肢で迷うことはまずないでしょう。レベルはかなり易しい方です。
1日の終わりのオートセーブと既読スキップ・回想機能つき。ちなみにホイールマウス対応です。
ちなみ目覚ましシステム&多重ボイス&ガヤシステムは不調です。
前回の”発見〜”みたいに思い切っても良かったんじゃないかなぁと思う。
とりあえず、目覚ましはCGに関わります。ガヤは誰の声だか解らんと苦しみます。多重ボイスは面白いだけです。


前作水夏ほどじゃないという不満の声もあがりそうな気がしますが、
今回はヴォーカル曲が3曲と1アレンジの計4曲の大盤振る舞い。しかも豪華にヴォーカルを全曲で変えてきてます。
EDや挿入歌については耳に残って口ずさみたくなったらあなたの負けです。やっぱ聞き込むと味が出てくるのがCircusのいいところ。4曲とも“春”というテーマにベストマッチした曲です。
でも、Fragmentみたいな衝撃はなかったですね。
でもBGMも含めいい感じです。さすがサーカス&彗星堂。
どうでもいいかもしれんが歌詞カードはつけて欲しい。


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!!注意!!
これより下はかなりのネタバレを含んでいます。これからプレーする人や気になる人は読まないで下さい。

!!ネタバレし過ぎのキャラクター紹介!!

なお、以下の順番は如月の攻略順です。
朝倉音夢
主人公朝倉純一の義妹で、兄思いのおせっかい焼き。なんと妹属性のほかに病弱属性も持ち合わせています。それとかなりの戦闘能力も。
朝寝坊さんには広辞苑やら百科事典やらフライパンが飛来します。また神速に達する裏拳が発動することもしばしば。喰らうと一発で成層圏あたりまでいけるそうな。
ちなみにパジャマは純一のYシャツを愛用。なんでもそこには絶対領域があるとかないとか。でも、その格好で家中うろつくってのはどうだろう?
ちなみに前半の主な出現ポイントはお昼の教室と午後の自宅。それと早起きさんが得。
クラスメートの
水越眞子や委員会で面識のある白河ことりとは仲が良いですが、芳乃さくらとは純一を巡って犬猿の仲。
音夢はかわいがればかわいがるほどこそばゆいシナリオになっていきます。頭ごんってして熱測ってみたいよ・・・・・・
実は彼女も純一同様、人の夢を見る力を持っていて、端的にはそれが原因で病弱なんです。後半ではそこら辺の解明がシナリオのポイントになります。
水越萌
純一のクラスメート水越眞子の姉で、おっとりとした性格の、常時睡眠しながら活動する先輩です。妹の眞子と共に音楽部所属ですが、学園七不思議になってしまうほど不思議な音色をだせる木琴奏者です。しかも首から木琴ぶら下げて鳴らしながら登校してきたり、昼食は学校の屋上で姉妹仲良く自前の鍋突っついたり、時には鍋の材料追っかけたりと、何かと不思議な人です。でもぢつは何気にお嬢様だったりして。
前半の主な出現ポイントは屋上。放課後も学校で練習してます。お寝坊さんがお奨めです。
後半では、彼女をかばったのが原因で純一が交通事故に遭い負傷します。萌は自責の念からか純一の家に住み込み、世話するようになります。そこにはなかなか甘々な生活が待っています。
純一と付き合うようになり変わってゆく萌。しかし枯れずの桜が枯れると彼女の状態は一変します。
目の前の現実より、眠りの世界に心の拠り所を置こうとする萌。どうして睡眠薬を飲んでまで萌は眠りに落ちようとするのでしょうか。そこがポイントになります。
白河ことり
学園のマドンナとして名高い彼女ですが、主人公とは『アルキメデス〜』のシナリオで出会っています。(純一はそのことを忘れていますが)
日曜日の午後、桜公園の枯れずの桜の木の下で歌っている彼女を偶然発見し、再会するところから彼女との物語は始まります。
みんなが思っているようなお嬢様ではなく、気さくで親しみ易い。しかし時として凄まじく大胆な行動にでるような強さを持つ彼女。他の男子たちと違って、自分のことをわけ隔てなく普通の女の子としてみてくれる純一に彼女の心は引き寄せられていきます。
“白河”というと水夏2章にでてくる“白河さやか”との絡みがありそうですが、一切ありません。シナリオが進めばわかりますが、血の繋がりも全くなかったりします。
後半では彼女と血のつながらない家族との関係。義姉であり学園の教師である白河暦の結婚式。そこらがポイントですね。
前半の主な出現ポイントは中庭。ガヤの利用価値多少あり。放課後は公園と商店街の行ったり来たりです。
見所はやっぱり卒業パーティーでの大告白。こんなことされたら普通イチコロです。
ちなみに彼女、テレパス能力を持っています。
関係ないけど、如月的にはことりの私服姿がかなりお気に入り。
芳乃さくら
6年ぶりにアメリカから純一の元に戻ってきた幼なじみで従妹です。
なぜか6年経っても変わらない容姿(さやか曰く「もって帰りたぃ〜」とか)、しかし物言いだけはしっかり成長してたりしてなかったり。
純一の部屋に窓から押し入っては、やりたい放題して去っていきます。
前半の主な出現ポイントは廊下or食堂。放課後は桜並木。たまに早起きするのもいいんじゃないかな。
しかし如月的に興味をそそられるのは“うたまる”です。人知を超えたフォルムを持つこの猫にあなたも釘付けになること間違いなし。春野日和さんの「にゃぁ〜」という鳴き声が一層の惹きたて役になってます。
そして彼女にも力があります。D.C.世界観の根底に関わる力が。
後半では初音島の枯れない桜を作り出した力と、6年前2人が交わした約束がシナリオのポイントになります。
それと、さくらV.S.音夢の女の戦い。おまけに3月1日のさくらV.S.さやかは見ものです。
なお、さくらのCGはさくらエンディングだけでは埋まりません。シナリオも同様です。
水越眞子
純一のクラスメートで、水越萌の妹です。
はきはきした性格で、主人公とは仲の良い友人といった感じです。姉の萌と同様に音楽部所属。パートはソプラノクラリネット。
題して「嘘から出た眞子」です。でも眞子シナリオは結構こそばゆいですね。
「女の子からアタックされて困ってるから、恋人のフリをして欲しい。」そこから眞子シナリオは始まります。ちなみに入ってしまえば選択肢無しです。勝気で男勝りな性格の眞子が女の子っぽくなっていく様を純一は見せつけられていくんですが・・・・・・
Ka○onの意識的パクリが発生します。でもそんなところが眞子らしくなくって可愛かったりして?
天枷美春というより“発条娘美春”
通称“わんこ”
音夢と純一に忠実な後輩です。風紀委員会に所属しており、音夢とタッグを組んで行動することもしばしば。側においておくと、こっちまでなんだかほんわかしてしまう憎めないキャラです。
美春ルートはタイトル画面右下に『D.C.』が出現した後に入れるようになる模様。上記のヒロインのうち眞子以外の4人のエンディングを見る必要があるようです。
題して“発条娘”です。(読めるかな?“はつじょう”ではありません。)
美春にある意味悲劇が訪れるわけですが、そもそもの原因は純一じゃないのかな・・・・・・
選択肢がないんで入ってしまえばエンディングは確定なんですけど、読めば読むほどとにかく考えさせられるシナリオです。
心とは、自我とは、記憶とは、思い出とは。
美春に何故春野日和さんを持ってきたのかわかった気がします。あんな台詞は日和さんじゃなきゃいえませんよね。私はそう思います。あの声あってこその美春シナリオだし、一番BGMが心地よく、しかし悲しく聴けたシナリオでした。
サブキャラ扱いかと思いきや、メイン級のシナリオ。如月的にはかなりお奨めです。
鷺澤頼子・美咲
最後にこれをやってしまうとこのゲームの見方が180度変わってしまうような気がします。
それくらい印象的なシナリオといえばそうなります。
シナリオ出現条件は美春と一緒。むしろ選択し次第で「日常」か
「美春」か「頼子」かという3択になります。てっきり2月28日が伏線となるんだと思い込んでたので、突然飛んだ時にはびっくりしました。題して“猫耳メイド”(笑)
こそばゆいというよりあっちこっちにさりげなく喧嘩売ってます。シナリオ的には展開が始まった時点で読みきれてますんで、あとはどう決着するのかというところだったんですが、まさかさくらが出てくるとはとは。
ヴォリューム的に“発条娘美春”同様おまけではありません。読み応えありです。そしてサーカスのお家芸「けもの耳ワールド」に、はまっちゃってください。

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おまけ
3月2日のテスト問題の解答です。
Q1:『境内』 ;ア『けいだい』
Q2:『水夏』 ;イ『すいか』
Q3:『呉越○舟』;ウ『同』
Q4:『○肉強食』;イ『弱』
Q5:『付和雷同』;イ『他人の意見にあっさり賛成する事』
Q6:『棚から〜』;ウ『牡丹餅』
Q7:『抱腹○○』;ウ『絶倒』
Q8:『お目当て』;イ『水越眞子』
Q9:『太宰治』 ;ア『斜陽』
Q10;『直感』 ;ウ
全問正解するとシナリオに『意外な結果』が挿入されます。

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ネタバレし過ぎの超主観的感想

結局何がしたかったんだろう?そう考えた時に、頼子シナリオがとどめとなって、意外とあっさり思いつきました。そう、これはある意味「Kanon春Ver.」なんだなってね。つまりこうなるんですよ。

丘の上の大木→枯れずの桜;力の根源であり象徴
あゆ→さくら;不思議な力のキーマン
名雪→音夢;同居人
真琴→頼子;ネタ的には同じ
あとはパス。誰か挑戦してくれ。(無責任だな)
それと、敢えて言うなら発条娘美春→マルチですね。(Kanonじゃないし。)

なわけで、よく考えてみればどことなく挑発的発言(これは何もKanonに対してだけじゃないんだけど)やらCGやらがあちこちに見受けられますし、美春・水越姉妹以外は「枯れずの桜の力がもたらしたもの」という一つの根底の上に全ての現象が立証されるあたりからもそうではないでしょうか。(発条娘美春も枯れずの桜の影響を受けなかったとは言い切れませんが)
よく考えてみれば結構メルヒェン(純一発言)だったりするし、御伽噺のような感もある。如月は最後に頼子を持ってきたから余計にそう感じてしまいます。
そう言う意味で「D.C.」は「Kanon」に勝てたのだろうか?
如月的主観では七尾奈留というファクターが今回も大き過ぎて勝負にならないのですが、シナリオ的にはサーカスお得意のハラハラドキドキってのが織り交ぜてあって良い部分と、それが今ひとつ足りないところ(美春や頼子のシナリオはそう言う意味ではサブなんだなぁ)とがあってなんとも。 人数が多い分(「Kanon」5+1人に対し「D.C.」6+1人)ほどよく重点が散ったといっていいのか、書ききれなかったって言うのか、単にこっちの要求があの頃より高くなりすぎているというか。まぁそこら辺は各自の主観に任せましょう。
敢えて選ぶとしたらあなたならどっち?


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